三上延 ビブリア古書堂の事件手帖4 栞子さんと二つの顔
★★★★☆オススメ度総合
★★☆☆☆感動度
★★★★☆ハマリ度
★★★★☆面白い度
このビブリア古書堂の事件手帖って、最初ほんとに軽~い気持ちで読み始めたんやけどね。
ま、失礼な話し、ちょっと暇つぶし的な感じで。
ところが、4巻目にもなるともうやめられへんなるような中毒症状が出てくる。
今ドラマもやってるけど、原作読むほうが断然おもしろいと思う。
ドラマでは、栞子さんの本に対する情熱があんまり伝わってこないのが残念な点だ。
4巻目は栞子さんのお母さんも結構登場するし、謎がちょっとずつちょっとずつ解けてかなりわくわくした。
今までみたいにストーリーも短編じゃなく、長編でまとまってる。
江戸川乱歩の本が題材になってて、この本のストーリー自体も乱歩の世界観と融合してかなりミステリアスな内容になってるので読み応えがあった。
栞子さんのお母さんの代のお得意さんに、家の金庫の鍵を開けてほしいって頼まれる。
単に、鍵だけじゃなくて暗号まで必要になるような厳重な金庫。
金庫の持ち主はもう亡くなってて、その愛人だった人からの依頼なんだけどね。
金庫の持ち主だった人は親の代からの江戸川乱歩好きで、金に物を言わせてものすごい乱歩コレクターだった人。
もし、その金庫を開けてくれたらビブリアにそのコレクションを売ってもいいっていう依頼だから、もう栞子さんのテンションはヒートアップするんよね。
で、そこに栞子さんのお母さんも絡んでくるからややこしい。
乱歩の小説というと、なんかエログロな雰囲気があるんやけど、子供の頃に私も読んだ気がするけどあんなん子供に読ませていいの?っていう内容もあったよね。
今やったら絶対放送禁止やで!!っていう感じのとか。
でも、そんな秘密めいたおぞましいような部分が逆に魅力やったりして、今回の栞子さんのストーリーもかなり謎解きが楽しいものになってる。
さらに、金庫の持ち主も鍵を開けてくれの依頼者もおちゃめな部分があって、それぞれ乱歩の世界のようなちょっとした細工を施してるんよね。
だから栞子さんさえ騙されたりで。
最後は、栞子さんがお母さんとまさかの和解か!?みたいな場面も出てくるんだけど、そううまくはいかなくて続きは次回のお楽しみ・・・みたいに引き伸ばされた感じ。
さらに、実は栞子のお母さんと連絡を取り合っていた人が身近にいた!!っていう衝撃の事実も発覚。
当の栞子さんは、大輔ともいい感じになったし次の刊行がかなり待ち遠しいよ、これ。
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ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)