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冲方丁 天地明察

冲方丁 天地明察
★★★★☆オススメ度総合
★★★★☆感動度
★★☆☆☆ハマリ度
★★★★☆面白い度

第7回本屋大賞受賞作。
なんかスケールがでかすぎて、私ごときがこんなところに感想を述べるのもおこがましいくらいの話しだ。

今でも天文学については不思議だらけだけど、この時代ならなおさらなのだろう。
天文学やら算数やらおまけに碁の世界なんて、私からするとトンチンカンなくらい無知な領域だ。
だけど、そんな無知が読んでもこれはおもしろい。

大好きな天文学について未知の世界をを知る時、夜空のキラキラ星を見上げた時、いい年をしたおっさんまでもがキラキラの瞳の少年になってはしゃいでいるのである。
なんか、永遠の男のロマンを垣間見た感じだ。

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主人公は徳川家に出仕している碁打ちの名家の次男坊、春海。
当然碁の才能はハンパない。
だから、本来は算哲という由緒正しき名を名乗るべきところ、僕、もしかして春海って名前の方が合ってるかも?と自分で勝手に名前を作って名乗っているちょっと変なヤツだ。

ところが、この春海、碁の才能のみならず算学にも天文学にもスバ抜けているのである。
そしてお城なんかに毎日通っているから、当然その才能についてはえらいさんの知るところとなる。
碁打ちとしての人生にちょっと退屈だなあ、と思い始めたある日、老中から、退屈なんやったらちょっと北極星でも見にいく気ない? と言われる。
もちろん単なる星座観測ツアーじゃない。
我が国独自の正確な暦を作るという幕府による一大プロジェクトに参加するために、春海が抜擢されたのである。

ここから、改暦という春海の人生を賭けた壮大な闘いが始まる。

当然のことながら、そんなにすんなりいく話しじゃない。
何度も失敗し、つまずき、挫折し、ボロボロになるまで追い込まれる。
そのボロボロ加減が突き抜けてる。
春海のスゴイところは、これだけ派手に挫折し続けてるのに一心不乱に頑張り続ける気力である。

ちょっとつまずいたところで、もう無理~!とすぐに音を上げる自分がこっぱずかしくなるくらいだ。

春海は、人生を通していつも周囲の色んな人から支援の手を差しのべられる。
そういう点では、もともと何かを持ってるんだと思う。
ものすごく真面目で一途で純粋で誠実な人なんだと思う。
キラキラの瞳のおっさんたちから「自分らは年やし、あとは頼んだで」と言われ、「頼まれました」と答えたことを一生の支えにしているのである。
律儀だ。

これは、春海ひとりの夢ではない。
志半ばに散った多くの人の夢やロマンや希望や期待を一身に受けて、最後の最後に達成するところに天地明察の意味があるんだと思う。

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